タロット占いではケルト十字法というスプレッドがあります。
このスプレッドの中では「願望と不安」というポジションがあります。
占い講座の生徒さんから「ここをどう読んでいいかわからない」という声を頂いたのでその回答をまとめてみました☀️
そもそもケルト十字法とは?
ケルト十字法の歴史
ケルト十字法は、タロット占いの中でも最も古典的で広く使われているスプレッド(展開法)のひとつです。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウェイト版タロットを体系化したアーサー・E・ウェイトらによって整理され、現在の形に近いものが定着しました。
このスプレッドは、相談者の状況を多角的に分析し、過去・現在・未来、意識・無意識などを読み解くために使われます。
その中でも「願望と不安」というポジションは、
相談者の“心の深層”を映し出す重要なカードとして知られています。
「願望と不安」の位置とは
ケルト十字法では、10枚のカードをそれぞれ異なる意味で配置します。
そのうち、「願望と不安」は第9番目に置かれるカードで、相談者自身の“心の中”を象徴します。
この位置に出るカードは、表面上の希望だけでなく、同時に潜在的な恐れやためらいも表します。
つまり、「本当はこうなりたいけれど、そうなるのが怖い」という矛盾を映すのです。
タロット占いのケルト十字法「願望と不安」とは何なのか?どう読めばいいのか?
「ここのポジションをどう読むか」については何パターンかあるので順番に解説します。
1:願望と不安は「別の可能性」「そこから推測できるアドバイス」として読む📖
例えば、未来や結論に「太陽」が出ているなら、基本的には明るい未来がやってくると読むことができます。
しかし同時に、願望と不安に「ワンド10」が出ているのであれば、「基本的にはうまくいくので安心していいが」「うまくいかせるために頑張りすぎて苦しむ未来も少し見えるので配分を整えるといい」と読むことができます。
どちらも火のカードなので、どこまで火を上手に使いこなせるかがこの問題の鍵となりそうですね。
2:願望と不安は「良いカードがでたら願望」「悪いカードが出たら不安」として読む
人によっては、こういう読み方をする人もいます。
・ポジティブなカードがでたら願望として読む
(総合結論とは別にあなたなら作れるかもしれない未来)
・ネガティブなカードが出たら不安として読む
(あなた次第ではこうなってしまうかもしれないから注意すべき未来)
この読み方を前提とする場合、先ほどの太陽とワンド10の組み合わせなら…
・基本的にはうまくいくので安心していい
・ただしあなたは重荷を恐れている。
・過去の体験から「成功するには努力しなければいけないという思い込み」を抱えているのかもしれない。
・その思い込みに縛られると、せっかくのうまくいきそうな流れを自分で怖くなり手放してしまうかもしれない
・その思い込みを捨てることができるかどうか、それがこの問題の鍵となるでしょう。
そもそも願望と不安とは何なのか?
これは人間心理を少し理解する必要があります。
心理学では、願望と不安は対立する感情のように見えて、実は同じ源から生まれると考えられます。
私たちが「強く望むもの」は、それだけ「失うこと」「叶わないこと」への恐れも強く伴うからです。
フロイトの精神分析では、欲望は無意識の中にあり、それを抑え込む力(超自我)とのせめぎ合いが不安を生むとされました。つまり、不安は願望の裏返しとして生じる防衛反応なのです。
人が何かを「達成したい」と思うとき、その期待と同時に「失敗したくない」という回避動機が働きます。
この「接近動機」と「回避動機」は常にセットで動くもので、どちらかが欠けることはほとんどありません。
願うほど、怖くなる。怖いほど、願いは強い。
これは人間の自然な反応です。
ケルト十字スプレッドでは、そういった人間の複雑な心理を描写してくれています。
まとめ
「願望と不安」のカードは、単なる“希望”や“恐れ”ではなく、心の奥でせめぎ合うふたつの力を映し出します。
「叶えたい」と思うほど、「失いたくない」も強くなる。
それが人の自然な心理です。
この位置のカードを読むときは、「どちらの気持ちも同じくらい大切に扱う」ことがポイントです。
願望だけを美化せず、不安だけを悪者にせず、両方の声を聞く。
ケルト十字法の「願望と不安」は、結果を予言するカードではなく、“今のあなたの心”を丁寧に映す鏡です。
そこに出たカードが何を語ろうとしているのか。
それを理解できたとき、タロットは単なる未来予測を超えて、
あなた自身を深く知るための道具になります。

